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中国の二世作家は下駄を履いている?

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(2022.8.26 『香港01』より)

 

先日、中国作家協会は「2022年協会新加入者」の名簿を公開しましたが、その中に賈浅浅の名が入っていることに異議を唱える人が多く、ネットでニュースになっています。

 

賈浅浅という人は詩人で、当該の作家協会の副会長、賈平凹氏の娘です。

 

二世って話題になりやすい諸刃の剣ですね、実力があっても、そうでなくても。

 

私は賈平凹という作家の名は何かで見た記憶がある程度で娘さんについても知りませんでしたが、つい見出しのインパクトに釣られ、この記事を読んでしまいました。

 

100篇以上発表されているという彼女の作品ですが、「糞尿体」と揶揄されることもあったようで、

「おなら」「うんち」「おしっこ」が頻出する、というのがその理由です。

 

例えば、

『雪天(=雪の日)』という作品。

「いっしょにおしっこしにいった。あなたがおしっこで線を一本。わたしはおしっこで穴を一つ。」 

 

『朗朗』という作品では、

「晴晴が叫ぶ。妹がベッドの上でうんちしてる!……朗朗はもう落ち着いてうんちをつまんでベッドから下りてきた。」

 

みたいな感じです。(拙訳御免)

 

朗朗と晴晴は子どもさんの名前なんでしょうかね。

小さな子どもの日常を描こうとすると「うんち」「おしっこ」が出てくるのはわかりますが、

めっちゃ短い、改行が多い、なども特徴だそうです。

 

まあ、詩ですからね、練り上げて、削ぎ落として、そこにそれがあるのかもしれませんが……。

 

「詩に糞尿を持ち込んだ、後にも先にもただ一人の人」

ニューウェーブ文学の開拓者」

「おむつの気持ちになって語れるから健康推進に役立つ」

などと、彼女の作品を認めない人たちの声が記事に上がっています。

(あまりパンチが効いてる批判とは思えませんが)

 

つまり言いたいことは、どうして相応の実力もないのに権威ある作家の列に並んでいるんだ、ということのようです。

 

賈浅浅は反応していないようですが、

協会側は騒ぎを受け、プロセスに従い審査報告し、問題は記録の上、検証する(……?)と回答したそうです。

 

協会員認定がどういうことなのか、そもそも詩人の才能はどうなのかとか、私にはわかりませんが、

こと文学に関わる人は地位とか七光りとか忖度とか、そういうものからは敢えてでも遠い存在でいてほしいものです。

 

これは香港のニュースでしたが、メディアによって取り上げ方は違うのかも。「百度」にも寄ってみたいと思いました。